お役立ちコラム
竜ヶ岳(鈴鹿山脈)登山の登山ルートや登山口、アクセスなどを解説
三重県いなべ市と、滋賀県東近江市の県境をまたぎ座する、竜ヶ岳(標高1,099m)。
鈴鹿セブンマウンテンの一座で、登山口近くを国道421号線(三重県・滋賀県の県境をまたぐ)が通っています。
山の雑誌にもたびたび掲載され、東海地方の日帰り登山で人気の山です。
とくに宇賀渓登山口からの登山が人気で、駐車場やトイレ、観光案内所(竜のコバ)などあり初めての方でも安心です。
竜ヶ岳にはいくつかルートがあり、山上エリアは一面に笹原が広がっており、とても開放感がある眺めがいいところです。
竜ヶ岳をきっかけに、鈴鹿セブンマウンテンを全制覇してください。
湯の山温泉の「ホテル湯の本」で営業企画責任者をしている私が、鈴鹿山脈の「竜ヶ岳」をご紹介させていただきます。若い時に、1時間以上藪の中をさまよった苦い経験がある山です。
竜ヶ岳登山のみどころ
見どころ① 山頂の草原と360度の大パノラマ
山上は360度笹原が広がり、見晴らしがいい場所です。
山頂からは、鈴鹿の山々や伊勢平野~濃尾平野まで望めます。
週末などは多くの方が山頂でランチを楽しんでいます。
見どころ② 5月中旬頃、山上エリアに白い羊が現れる
シロヤシオが咲く5月中旬頃は、白い花がまるで羊が群れているように見えることから
春の「白い羊の群れ」とも呼ばれ、秋にはそれが紅葉して「赤い羊の群れ」と総称でいわれています。
シロヤシオの羊の群れを見るために、竜ヶ岳を登山される方も多いです。
ただ、その年により白い花が多い年と少ない年とあるようです。
【関連記事】全国シロヤシオの名所5選!〜登山中にあらわれる”白い羊”を求めて〜
見どころ③ 宇賀渓の長尾滝(落差30m)
「長尾滝」は、宇賀渓本流部の最上部辺りにあり落差30mほどあります。
写真映えするダイナミックな水量と綺麗に広がる滝つぼは、いつまでも見ていられます。
長尾滝までは登山道や渡渉したりするので、滑りやすい靴などは避けて山装備をご用意ください。
長尾滝の他にも魚止滝、白滝など滝巡りなども楽しめます。
見どころ④ 表道の重ね岩(930m)
石榑峠と山頂の中間に位置する花崗岩の重ね岩。
眺めもよく、岩上にあがれますが、滑りやすいので足元要注意です。
見どころ⑤ 砂山(564m)
伊勢湾や名古屋の展望がたのしめる砂山(風化岩峰)
竜ヶ岳駐車場からアップダウンがある尾根砂山道を歩いていきます。
駐車場から砂山まで約1.5hですが、長尾滝をめぐる周遊コースとしても人気があります。
しっかりと装備を整えてお出かけください。
▲宇賀渓駐車場から約1時間で行ける砂山
竜ヶ岳の登山ルート
メインとなるルートは4つ。
3つは宇賀渓沿いから、もうひとつは石榑峠(旧道)から、または経由になります。
宇賀渓沿いの竜ヶ岳駐車場から、北河内林道を30~40分ほど歩き登山口に向かいます。
個人的にどのルートもはじめは急登、後半はなだらかなイメージがあります。
標高を上げ笹原が広がりだすと、景観もよくなり、山頂も遠くに見えてきます。
遠足尾根、金山尾根、中道を組合せた周遊コースが人気です。
何度もリピートで登る人が多いのも納得です。
宇賀渓からは入山料200円(有料駐車場利用なら不要)かかりますのでご協力ください。
ルート①:遠足尾根ルート
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難易度 :★★☆☆☆ 2
所要時間:登山口から上り約3時間・下り約2.5時間
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竜ヶ岳駐車場から林道を約25分歩き、最初に右手に出てくる登山口が「遠足尾根ルート」です。
登り始めから稜線に出るまでは、植林された杉林の急登をどんどん進みます。
整然と並んだ杉林がキレイです。
登山道も整備されて比較的歩きやすく、踏み跡もしっかりして道迷いもないです。
途中に林の中を上るとそこだけ岩山になった展望台(634m)に出ます。
足元がゴツゴツしていますが、つかの間の景色です。
岩山を下り、再び杉林の尾根を上ります。
登山口から約60分で、遠足尾根・新道分岐に出ると。杉林がなくなり景色が変わります。
カレンフェルト地帯を通り、途中の大鉢山分岐を通り、金山尾根分岐まで緩やかなアップダウンが連続します。
新道分岐~金山尾根分岐まで約60分、途中ヤセ尾根や笹原を抜けていきます。
途中に腰高さほどのアセビ群の中を通るのも楽しいです。
県境縦走路に続くクラ部(1,042m)を通り、急登の笹の間を上りきると竜ヶ岳山頂です。
天気がいいと、遠くに竜ヶ岳山頂が見ながら山頂を目指します。
時々振り返ると、上ってきた稜線と養老山脈や名古屋方面が望めます。
▲竜ヶ岳登山(遠足尾根~中道)の周回コース動画です(YouTube)
ルート②:金山尾根ルート
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難易度 :★★☆☆☆ 2
所要時間:登山口から上り約2.5時間・下り約2.0時間
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北河内林道を進み吊り橋「白滝丸太橋」を渡り、山道を15分ほど歩くと登山口分岐点が現れます。
分岐点を右に曲がり急登を登っていきます。
どんどん標高を上げるように、右に左にジグザグした急登を登っていきます。
ひたすら尾根を歩くので、無理せずにこまめに休憩しながら上がります。
急登が終わったかなというところで、遠くに竜ヶ岳の大ガレ場が見えます。
急登はまだまだ続きますが、周りの樹林帯が変わりだすと丸太のベンチがある休憩処に出ます。
ほどよく風も通り抜け、紅葉時期には映えそうなポイントです。
さらに登っていくと視界が開けた広い尾根に出ます。
この辺りは粘土質のような土で足元が滑りやすいです。
右手には遠足尾根登山道と稜線が見えます。
遠くには藤原岳の鉱山エリアが見えます。
しばらく歩くと、遠足尾根・金山尾根の分岐がありますが、現在は道が崩れて遠足尾根へ通行出来ません。
その代わりに迂回路が設けられていています。(2022/05/19現在)
竜ヶ岳山頂に続いている登山道(ドラゴンロード)も見え、谷沿いにはシロヤシオがあります。
クラ部・治田峠分岐を通過すると、笹の間の急登を上がるのみです。
ザレて足元が滑りやすいので、振り返って景色をみながら山頂を目指してください。
▲竜ヶ岳(金山尾根~遠足尾根)の動画です(YouTube)
ルート③:中道登山道ルート
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難易度 :★★★☆☆ 2
所要時間:白滝丸太橋から上り約3.5時間・下り約2.5時間
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宇賀渓駐車場から渓流沿いを歩いて、途中から一気に超急登を上るルートです。
上りがきついので、登山初級者は避けた方がいいとおもいます。
竜ヶ岳駐車場から林道を40分ほど歩くと、白滝丸太橋が現れます。
ギザギザに渡る吊り橋が特徴で、SNSによく掲載されています。
このあと青い鉄橋があり、その後は渓流沿いに斜面を進みます。
右手に金山尾根登山口が出てきますが、そのまま通り過ぎます。
途中で中登山道と長尾滝の分岐がありますが、案内板もあるので迷うことはないとおもいます。
本流から支流に入り、いくつも堰堤を越えて上流へ上ります。
2ヶ所に鉄ハシゴを上って堰堤を越える場所がありますが、ひとつは30段あります。
登山者では通称:ホッチキスとも呼ばれています。
いくつか渡渉しますが、マーキングもしっかりついています。
上流までくると中道尾根取付起点を右手に入り、大きなガレまで長い急登が始まります。
中には垂直(私のイメージ)に近いくらいの斜面を上るので、落石など気を付けてください。
のぼりきると左手に大きなガレ現れ、展望も開けますが、安全ロープがないので近寄らないほうがいいです。
ガレを過ぎてもまだ急登が続きます。
上りきると視界が開け、笹原が広がり、山頂まで急な坂が続きます。
周りの景色や、山頂付近も見えて開放的です。
ルート④:表道登山道(石榑峠)ルート
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難易度 :★☆☆☆☆ 1
所要時間:登山口から上り約1.5時間・下り約50分
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国道421号線の旧道の石榑峠から登ります。
山頂まで1時間ほどでのぼれ、初級者向けのルートです。
▲県境の石榑峠(表登山口)のイメージ
全体的に急登で、木の根や砂礫、ガレなど足元が滑りやすいので、注意してください。
前半に1か所だけ数メートルの高さの岩肌(ロープあり)を上がります。
表道の途中にある、巨石群の「重ね岩」が中間ポイントの目安になります。
▲重ね岩
重ね岩の上からの眺めはいいですが、足を滑らせないように気を付けてください。
ルートに戻り、再び急登を進みます。
急登を抜けると開けた笹原にでて、緩やかな稜線を歩きます。
眺めもよく歩きやすいです。
途中に大ガレで崩落しているところがあり危険ですので、案内板に従って迂回してください。
遠くに山頂が見えてくるので、足取りも軽快になります。
▲石榑峠から竜ヶ岳登山の動画です(YouTube)
竜ヶ岳登山口までのアクセス・駐車場情報
車利用の場合
竜ヶ岳駐車場(三重県いなべ市)
【駐車台数】70台
【駐車料金】500円/普通車
国道421号線から宇賀渓キャンプ場へ入ると、すぐ駐車場があります。
トイレや観光案内所(竜のコバ)もあり、初めてでも登山のスタートに便利です。
ここから遠足尾根や金山尾根、中道、渋谷(表道)の各ルートを目指します。
▲国道421号線(左)から竜ヶ岳駐車場はココを右に入る
石榑峠(三重県いなべ市)
【駐車台数】10台ほど
【駐車料金】無料
石榑峠旧道の駐車場はとても小さなスペースです。
国道421号線の(滋賀県側)石榑トンネル100mほど手前を曲がり、旧道を15分ほど走ります。
ところどころ待避所はありますが、カーブが連続して道が狭いです。
週末は早い時間から駐車スペースがいっぱいになります。
▲石榑峠の狭い旧道が続きます
▲石榑峠(コンクリートブロックで通行止め)滋賀県側(車数台ほどのスペース)
公共交通機関利用の場合
最寄駅は三岐鉄道三岐線の大安駅、または三里駅になります。
路線バスはないので、各駅からタクシー利用です。(宇賀渓キャンプ場まで約15分)
駐車場を利用せず登山する方は、環境保全協力金200円/1人必要です。
竜のコバ(宇賀渓観光案内所)
【住所】三重県いなべ市大安町石榑南2999-14
【問合せ先】0594-78-3737
竜ヶ岳駐車場の場所に竜のコバ(宇賀渓観光案内所)があります。
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竜ヶ岳に登山した後は、日帰り温泉で日頃の疲れをゆっくりと癒してみてはいかがでしょうか。
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まとめ:竜ヶ岳登山について
- 竜ヶ岳登山ルートは4つ 遠足尾根・金山尾根・中登山道・表登山道(石榑峠)
- おすすめ時期はシロヤシオが山上に咲く5月中旬ころと紅葉時期
- 竜ヶ岳登山の他に「滝と砂山」をめぐる周遊コースも楽しめる(約4時間)
- 竜ヶ岳登山におすすめの駐車場は「竜ヶ岳駐車場」
「竜ヶ岳」の名前の山はいくつかありますが、鈴鹿山脈の竜ヶ岳は、山上に笹原が広がる開放的な低山です。
日帰り登山だけでなく、宇賀渓にはキャンプ場もあるので、テント泊して登山も楽しめると思います。
宇賀渓入口にある観光案内所(竜のコバ)は、2022年にオープンして竜ヶ岳の魅力を発信します。
※ルートの時間は個人差もあるので目安としてください
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